千葉県外房☆ギガアジ調査隊!②
この釣行は予想以上に厳しいものだった。序盤にはアジの姿は確認できたものの、なかなかハリにかかることはなかった。鴨川近くの堤防から下方に広がる磯を目にし、何が出来るかチャレンジしてみることにした。
テトラポッドを渡りながら荷物を一手に担ぎ、汗を流しつつ、18:30に釣り開始。周囲を見渡すと、下見時に見かけたアジンガーたちは既に姿を消していた。彼らに釣果はなかったようだ。
フカセ釣り釣果
アジ15~26cm 10匹
フカセ釣りの解説
潮の流れ・海の状況詳細
風と潮の向きが同一方向でコマセが漁港方面へ効き過ぎだと感じる。沖へ行っている潮はごく僅かである。堤防から右沖へ仕掛けを入れると、向かい潮なので直ぐに仕掛けが手前へ押し戻される。
アジングだったら更に難易度が上がる。
大きいアジと小さいアジのエリアがはっきりと分かれている。
今回のフカセ釣りの解説
対岸正面へ糸を送り出すと、エサだけがあっさり取られる。さらに何度か挑戦しても、ウキに明確なアタリはないものの、エサのみが取られる。明らかに、魚たちはそこら中に潜んでいる。しかし、魚たちが一箇所に集まる気配は見られない。唯一、潮の壁が形成される瞬間にのみ、魚たちが寄って来るようだ。潮の壁は絶えず変化し、その動きを予測するのは不可能だ。
仕掛けを潮の流れになじませ、ラインを張り、ウキがゆっくりと沈んでいく理想の箇所を探索する。探っているうちに、ついに魚が釣れる。アタリがあってもフッキングしないことが多く、その難易度がかえって楽しい。
風・上潮・下潮が全て同じ方向で、自分に向かっている。とても難しい状況。アタリがあるのにエサがそのまま残っている頻度が多い。
釣れない原因を上げてみる。
- 仕掛けが、「S字」で、ラインのたるみ分はアタリが出ずらい⇒エサだけ取られる
- 水温低下で喰い渋っているのか
- ウキの浮力が強すぎ⇒違和感を感じ、すぐに吐き出している可能性がある
フカセ釣りではウキにアタリが見えなくても、ラインを通じて振動が伝わり、「喰った瞬間」が感じ取れる。これがわかると、「吐き出す瞬間」も感じ取れる。
冬磯でメジナやクロダイを狙う際にも似た感覚があり、エサを咥えているだけで食べてくれない時がある。
このような状況は、まさに上達のチャンスである。釣る技術は、目に見えない部分を「感じる」ことに繋がる。師匠が言うには、「何も考えないこと」も肝要だという。非常に奥深い話である。
なかなか釣れない時のヒントを挙げてみた。
- 仕掛けを直線に近い状態にコントロールする(条件が悪いと難易度高)
- 針が重すぎる⇒ 袖針8~10号を使用
- エサが大きすぎる⇒ オキアミの頭だけ付ける
- ウキの浮力を下げる
- 針の2~3㎝上にジンタンをセットする
- ハリスにケミホタルを付ける
-アジがエサを見つけやすくなる
-仕掛けが目視できる
攻略法やパターンなど無い時も当然ある。海の状況が変化に応じ、試行錯誤していくしかない。
20:00~20:30、干潮が迫るその時に、魚が多く居たように感じる。魚がいるにも関わらず掛からない―そんな状況での試行錯誤は、驚くほど楽しい。そして、魚がいるのかさえわからない状況で、自信を持って釣り上げる瞬間も同じくらい楽しい。
釣行データ
日時 | 2023.11.9 |
場所 | 鴨川周辺の磯 |
潮回り 若潮 | |
天候 波/風 | 晴れ 風/南微風 波0.5m |
水温(前日差) | 22.0℃(±0℃) |
フカセタックル
ロッド | シマノ16BBXスペシャル MZⅡ1.5-500/550 |
リール | 15BBXテクニウム C3000DXG |
ライン | ナイロン 3号 |
ハリス | ナイロン 1.5号 |
針 | 袖針10号 |
コマセ | オキアミ3kg×2ブロック V9-1袋 |