千葉県外房エリア~磯や堤防でフカセ釣りを楽しもう!
千葉県外房エリアは、アングラーにとってフカセ釣りの宝庫だ。このエリアの特徴である浅瀬や岩場、根が多い地形は、黒潮の恩恵を受け、多種多様な魚種の生息地となっている。
このブログでは、季節によって変わる魚種をフカセ釣りで狙いたいあなたに、外房エリア独特の地形を最大限に活かしたテクニックや楽しみ方を紹介する。
注目すべきは潮流の境目である「潮の壁」、この自然の力を利用した釣り方が、アングラーに新たな挑戦と深い満足感を提供する。
確実に釣るなら、暗くなってから
大物は警戒心が非常に強く、昼間は釣れる確率が大幅に下がる。日が沈み暗くなってからが、大物の捕食行動が始まる時間だ。干潮時に干上がってしまう場所でも、潮が満ちて条件が整えば水深が30cmでも大物が釣れる。
安全な釣行計画を立てる
初めて釣り場に行くなら、昼間の干潮時に下を見て根や岩がある場所を確認しておくといい。満潮と干潮の景色は全く違うため、夜に行くと迷うこともある。
強風や波、雨やの予報は必ずチェックする。しかし、予報とは違う場合もあるので現場での確認が重要だ。波は30分に1~2回大きな波が来ることがあるので、決して無理な釣りはしないようにしよう。
千葉県外房エリアの浅場で釣るための仕掛け
ウキ下やハリスの長さは釣り場ごとに微調整が必須だ。外房エリアは比較的水深が浅い箇所が多く、干潮時に歩ける磯でも、満潮になると魚がエサを求めてやって来る。そのような場所では、ウキ下を1ヒロ前後から始めて調整するのが良い。
浅場での釣りは、タナの調整がやさしく初心者でも釣ることができる。ただし、根掛りするとウキごとロストするどころか、魚が逃げてしまうので要注意である。
外房エリアの浅場では「固定仕掛け」が基本
千葉県外房エリアの浅場での釣りは、九州や離島の深場とは異なる魅力がある。数十メートルの深場とは違い、使用する仕掛けも独特だ。浅場では「全誘導」や「半誘導」といった仕掛けはほとんど使わず、「固定仕掛け」が基本となる。
誘導仕掛けだとアタリが出にくいことが多いため、固定仕掛けでアタリを見極めるのが重要だ。仕掛けが合っていればおのずと釣果を上げることができる。
フカセ釣りに必要な道具と選び方
フカセ釣りを始める上で必要最低限な装備を説明する。フカセ道具を、大型・小型に分けた一覧表を提供し、簡単に参考にできるようにしている。
大型釣具 一覧:竿リールなど
全てを揃えると費用が掛かります。既にある物と中古品など安物でも十分に対応可能である。
慣れてきたら少しづつ買い揃えることをお勧めする。
ライフジャケット | 磯用 |
磯靴 | 堤防なら長靴でも可 |
ロッド | 磯竿1.5号 大型小型魚に対応可能 |
リール | #3000番程度 レバーブレーキは無くても大丈夫 |
タモ網 | 直径50~60㎝ 柄の長さ5m以上 |
クーラーボックス | バッカンのサイズに合わせると便利 |
バッカン | 40㎝がおすすめ 36㎝だと小物収納が困難 |
コマセ | オキアミ4(3)Kg×2個 集魚剤1袋 |
マゼラー | コマセを混ぜ合わせる道具 |
エサ箱 | 安物でOK 大き目を選ぶ |
水くみバケツ | 磯で使うなら円形 |
ひしゃく | 安物でも対応可 |
小物釣具 一覧:ガン玉 針など
小物はすべてパーツケースに入れ、ライフジャケットのポケットに装備しておくと、フカセ釣りがより快適になる。整理整頓された状態で、必要な道具にすぐにアクセスできるため、釣りに集中できるのだ。
パーツケース① | ガン玉/ジンタン | 3B 2B B 1 2 3 |
パーツケース② | グレ用 釣り針 | グレ針4~6号 グレ針軽量4~6号 |
パーツケース③ | アジ用 釣り針 | 袖針8~10号 |
パーツケース④ | ハリス | 1.5号~4.0号(アジ用0.8~1.2号) |
パーツケース⑤ | ヨリ戻し シモリ玉など | 仕掛け作りには必須 |
ウキ | B 2B 3B 3B×2 | 無風~爆風まで対応できるウキ |
ラインカッター | ライジャケに装着 | |
コンパクトナイフ | 魚を絞める | |
針外し(フィッシングプライヤー) | 針を飲んだら取り外しに便利 | |
ウキ止め糸 | 固定仕掛けには必須 | |
ウキ止めゴム | からマンボウでも可 | |
ケミホタル | 夜釣り必須 /サイズに注意 |
フカセ釣りの撒き餌の作り方
フカセ釣りにおいて、釣果に大きな影響を与える撒き餌の作り方について解説する。
撒き餌の配合
磯場で4時間釣りをする場合
- 冷凍オキアミ:3~4㎏ 2個
全解凍にし、結露水が魚を寄せる効果を発揮する - 集魚剤 1袋
海水で固さを調整し混ぜ合わせる
集魚剤が多すぎると一時的に魚は寄って来るが、食べるエサが無いのでその場から離れてしまう。
付け餌の付け方
撒き餌用のオキアミは付け餌としても使える。一つかみ程度をエサ箱にキープしておこう。
釣り場に着いてやること
① 安全確保
始めての場所なら満潮時、潮がどこまで上がってくるのか明るいうちに見ておいた方が理想的だ。
たまに大きな波がくるので流されないような場所を確保しておく。
② コマセを撒く
仕掛けを作るより先に、コマセを先に打っておく。30分~1時間後には魚が集まっているだろう。
先にコマセを撒く
水くみバケツに海水と柄杓3杯のコマセを混ぜ、4~5回撒く。
その後、足元やサラシにコマセのラインを途切らせないように多めに撒き続ける。
潮流の条件にもよるが、約1時間で1~2kmの範囲内の魚を引き寄せ、周辺に魚が集まる。
仕掛けを作る
コマセを撒き、仕掛けを作りながら更にコマセを断続的に撒く。
フカセ釣りを始めるまでの準備、手間や時間・労力が相当かかると感じるであろう。しかし魚を手にした時にはその苦労さえも吹き飛んでしまう感動が待っている。
フカセ釣りの基本~「潮の壁」を攻略せよ
基本的に攻める箇所は「潮の壁」
海には潮の流れが存在し、釣りの仕掛けへの影響は風や潮の流れによって大きく左右される。表面上は穏やかに見える潮流も、海中では激しく流れることがあり、その動きは非常に複雑だ。フカセ釣りを行う際、狙うべき場所は「潮の壁」および「潮の壁の下」だ。
これらの場所は、異なる潮流が衝突し合い、まるでオーロラのような帯が形成されるイメージだ。同様に「反転流」や「サラシ」も有望なエリアである。「潮の壁」は、その形状や長さ、深さ、存在時間が瞬間ごとに変化し、自然条件の変動によって絶えず変わり続ける。
フカセ釣りにおいて、このようなダイナミックな環境を見極めることが釣果を左右する鍵となる。常に変化する潮流を読み、最適なポイントを見つけ出すことで、釣りの醍醐味を存分に味わえるだろう。
潮の壁を見極める:仕掛けの投入で明らかに
投入した仕掛けが潮流の境界に達すると、ウキが自然に沈んでいく。これが「潮の壁」である。ウキが再び浮上するまでの時間は、数秒から数分と大きく異なり、これは潮の流れや風の状態、仕掛けの長さやガン玉の配置など多くの要因に左右される。自然条件は都度変わり、仕掛けの細かな調整が求められる。
潮の壁を探り当てていくことで魚の居場所を見つけることができ釣果につながる。
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