フカセ釣りで大漁のイサキをゲット!強風を攻略~堤防での爆釣劇!
北風の強風が吹きつける中、夏の潮がまだ残っている南房総の堤防で、夕まずめからイサキを狙った。 今回はベテラン釣り師とともに、同じ港で本命のイサキを大漁にゲットすることができた。
その背景には、コマセの量や沖へ流れる潮の見極め、そしてフカセ釣りならではの繊細なテクニックがあった。
海水温がまだ高く、イサキ以外の魚の活性も活発なようだ。
ベテランの経験と知識が生かされ、魚影が濃いスポットへ瞬時に仕掛けを投入するなど、高次元のフカセ釣りを垣間見ることができた釣行であった。
天候と潮の状況
・10/21 16時~22時頃
・北風強風が夜まで続く状況
・水温は25~26℃ まだ夏の潮が残る南房総
フカセ釣りの釣果
・イサキ20尾程: 25~28㎝
・グレ 5尾 :25~35㎝ (子メジナ多数)
フカセ釣りの解説
今回のフカセ釣り最大のポイントは2つ。
①強風に流されず、潮の壁にステイできる仕掛けをセッティングする
②コマセの到達点を見極める
強風によって仕掛けが流され、魚が集まるポイントから離れると全く釣れない状況が続いた。
風に負けない重めのガン玉を使用するため、高浮力のウキ(3B×2)を使用する。ガン玉はヨリ戻しの上に3B + Bとし、都度微調整を行った。
ハリスにガン玉を打たない(ノーガン玉)理由
・潮の壁に入りやすい
・潮の壁にステイする時間を長く得られる
しかし、いつもノーガン玉が有効とは限らない。今回はいろいろと微調整を繰り返した結果、ノーガン玉が潮の壁に入りやすい状況であった。
次回の釣行では自然条件が異なるので、必ずしもこの仕掛けで釣れるということはない。
イサキのタナは1ヒロ前後と浅いが、1.5ヒロとしたのは強風により仕掛けが斜めになりタナが浅くなることを予測し長めに設定した。
下げ潮なので時間とともに潮位が下がるため、潮の変化に合わせて微調整を行う。
魚のいる場所は、基本的には潮の壁を狙うとよい。潮の壁とは潮と潮がぶつかり合う境目であり瞬間ごとに変化し続ける。
仕掛けが上手く潮の壁に入ると、仕掛けが潮に引っ張られてウキがゆっくり沈む。この時ラインを軽く張ることがポイントだ。
アタリが無ければ、ラインを張りながら仕掛けを潮の壁に送り込む。そこでエサを止めたり誘ったりすることで魚にアピールできる。
「潮の壁」に入り込み、一定時間留まること(ステイ)ができる仕掛けの調整が重要である。
潮の壁にステイさせるための微調整とは・・・
・ガン玉を上下にズラしてみる
・ガン玉を付け足す
・ガン玉を外す
・ハリス長さを調整する
・ハリスの号数を変える
・ウキ下の長さを変える
ウキがガン玉の重さに負けて沈む現象と、潮の流れに引き込まれて沈む現象は、全く違うものだ。潮の流れが少ない場合にはウキが浮いて見えるが、潮の壁が出来た時だけウキがゆっくりと沈む。
ウキが沈んでも無理に浮かそうとせず、軽くラインを張っておくと潮の壁に入り、自然と魚のいるポイントへ仕掛けが誘導されていく。
また魚がエサをくわえてウキがゆっくり沈むケースもあり、このような場合はラインに伝わる振動でアタリを感じラインを張っておく。仕掛けが合っていればおのずと針に掛かる。
ウキが一気に沈み込むアタリは、ほとんどがエサ取りによるものだ。 稀に尾長メジナなどは一気にエサを持っていく場合もあるが・・・。
夜釣りでは、ケミホタルが光るウキ以外の視認は難しいため、ラインや竿に伝わる微細な振動が重要となる。
フカセ釣りは、テクニックだけで極められるものではない。 求められるのは五感に加え、魚や海の動きを感じる「第六感」であるとされている。心を穏やかにし、ラインに伝わるかすかな振動を感じるようにする。
最先端のテクニックの進歩も重要だが、最も大切なのは人間の心理状態が自然体であること、感覚を研ぎ澄ませることだ。 焦ったりイライラしていると良い釣果は望めない事が多い。
海や風の微細な変化に気づき、ウキの動きや潮の流れを心の目で感じ取る。この感覚こそが自然と一体となり、釣り人にとっては至福の瞬間である。ぜひとも「潮の壁」を攻略し、釣果を伸ばしてほしい。