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|フカセ釣りアングラー:2015~千葉県外房エリアでフカセ釣りに熱中。

|中島塾メンバー:日本の磯釣り巨匠、中島忠行氏の教えを受け継ぎ実践。

|週末釣行の達人:外房エリアの隠れた釣りスポットを毎週探索。

|釣り哲学:型にはまらない釣りを信条に、独自の「フカセ釣り理論」を展開。心を無にして海と対話する、究極の釣りへのアプローチ。

|釣果のシェア:過去の釣りの記録はインスタグラムで公開中。

千葉県南房総で挑む、荒波乗り越えての寒グレ最終戦!

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3月末、三寒四温の中、前線の低気圧が天気を不安定にし、激しい変化を見せる。そんな時でも、寒グレを狙うチャンスを逃さない。目指すは南房総、ここで水温の変動に負けず、50オーバーのメジナを手に入れるのが目標だ。
春風が肌寒さを帯びつつも、菜の花が彩る海際のロードを走る。夕まずめの満潮を捉えるため、車は風を切って南房総へと急ぐ。沖合いは波が荒れ、低気圧の影響を色濃く受けている。久しぶりに訪れた南エリアでは、まず安全に入れる釣り場を見つけることを優先した。

目次

フカセ釣り釣果

グレ(メジナ):38㎝×7~8匹 数匹リリース

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フカセ釣りの解説

潮の流れ・海の状況詳細

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風は僅かに感じられるが、波は荒れ模様で、数分ごとに大波が打ち寄せる。20:00を過ぎ、下げ潮の後半に差し掛かる頃、波の怒りはようやく収まり始める。
だが、その静けさの中で、魚影も少なくなってくるようだ。磯は岩盤が点在し、海に面した場所ではうねりを受けるが、陸側に目を向ければ、大波もなんのその、釣りを楽しむには最適の環境が広がっている。

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今回のフカセ釣りの解説

海の表層は時折くる大波が押し寄せ、まるで洗濯機のような荒れ模様だ。だがその下では、見えない力である下潮が確かな流れを作り出し、魚たちは岩場の陰や流れの境界に潜んでいると予測される。
オープンスペースの水面下では潮流が激しく力強くサラシを形成し、コマセを打つタイミングが釣果を左右する。激しい潮の流れを見極め、潮が落ち着く程よいタイミングでコマセを撒き、周辺の魚を足元まで引き寄せることができる。
この荒波の状況下では基本的に足元へコマセを打ち、自然と遠方にコマセが効き始めるであろう。周囲の海が生き物たちで賑わう、それが釣りの醍醐味であり、挑戦の瞬間だ。

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仕掛けを放り込むと、その時の海の荒々しさが仕掛けを通して手に伝わってくる。荒れ模様の海では、中層のオープンスペースで仕掛けを留めるのはまさに技術の見せ所だ。強いうねりと深いサラシが、この挑戦を一層エキサイティングにする。しかし下潮は確かな方向を刻み、その境界線を狙うことは一筋縄ではいかない戦略だ。根掛かりのリスクを承知で、岩盤近くを狙う。

激波を巧みに操りながら、根淵を撫でるようにラインを展開。軽く張っているとアタリがあって魚がかかる。見た目にはそれほど大きくないが、荒波に同調するように魚が逃げると、その重さはまるで倍に感じられる。波の力を利用しリズムに合わせて魚をじわじわと寄せていく。

そして、その結果がこの38cmの口部メジナ。白子を抱え、乗っ込みの最盛期を告げるこの瞬間が、釣り人の心を高鳴らせる。

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その後、下げ潮に入り潮が動き出すと海側ではうねりがより一層激しさを増す。場所を数メートル移動し溝になっている比較的緩やかな箇所を釣り座とする。緩やかといっても波が来ると表層は強いサラシの影響を受ける。基本、岩と流れの反転流にステイさせるように波のタイミングを見極めて仕掛けを投入する。風が緩やかなのが救いである。

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仕掛けを投げ入れる場所とタイミングを見極めることは、今回の釣りに於いては重要だ。少しでもズレると、あっという間に上潮に流され、魚が潜むポイントから離れてしまい、貴重な時間を無駄にしてしまうのだ。

今回は根の近くで大物を掛けた時に迅速に対応できるように、4号ハリスをセットしている。あくまでも50㎝オーバーのメジナを捕りたい。根掛りすればラインから切れるリスクが高い。

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根掛かりを恐れず、根淵にタイミング良く仕掛けを投入し、反転流や潮の壁に留まらせれば、エサを魚に誘い込むことができる。また、ガン玉の調整が巧みに決まれば、荒波の中でも仕掛けを潮の壁に留めておくことができ、魚を釣る確率を大きく高めることが可能だ。
仕掛けが潮の壁に入ると、ウキが沈むこともあるが、それは全く問題ではない。潮の流れとバランスが取れさえすれば、長時間より自然にエサを漂わせ続けることができるのだ。

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コマセの効果か、魚影は濃く、短時間で数匹が釣れるが、全てが38cm程度。50cmを超える大物はまだ遠い。下げ潮の後半に入り、荒れた海が少し穏やかになったようだ。

38cm前後のメジナばかりでは物足りない。釣り座を元の場所に戻す。3時間が経過し、コマセの効果もあり、大型魚が近くにいるはずだ。潮の境目やその下潮にウキ下とガン玉の微調整を重ね、仕掛けがピタリと潮の流れにハマった。ケミホタルの光が海中でゆらゆらと漂い、大波にも動じない潮の壁に仕掛けがしっかりと留まっている。

何もせず、ラインを張ったまま待つと、ケミホタルがゆっくりと不自然に動き出した。リールを軽く巻くと、その動きは加速し、竿が根本から大きくしなった。ラインの限界点に達し、レバーブレーキを開放した数秒後、残念ながら針外れとなった。おそらく、魚の口の固い部分にフックが掛かっていたのだろう。


魚の姿を見ることはできなかったが、その一瞬のドラマは、釣りの醍醐味そのものだ。海との勝負、大物を狙う緊張感、そして予期せぬ展開。これが釣りをもっとも魅力的にする要素だ。

大物との出会いに相応しい技術を身につけ、自然への感謝を胸に、次なる釣りへの期待を膨らませよう。

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フカセ釣りの仕掛け

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釣行データ

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日時2024.3.27 18:00~21:30
場所南房総の磯
潮回り S__57524226_0 千葉県南房総で挑む、荒波乗り越えての寒グレ最終戦!
天候 風/波曇り 東0.5m / 波1.5~2.0m 
水温(前日差)15.5℃(+0.5℃)
海の状況と予測夜中まで変わらない予報

フカセタックル

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ロッドシマノ16BBXスペシャル
MZⅡ1.5-500/550
リール15BBXテクニウム
C3000DXG
ラインナイロン 3号
ハリスナイロン 4.0号
グレ軽量 6号
コマセオキアミ3kg×2ブロック  V9-1袋
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