春の千葉県外房エリアで楽しむフカセ釣り:意外な外道メバルの楽しみ
常に同じ釣り場でのマンネリを打破するため、今回は初めて大沢港周辺を訪れた。この地域では、沖に流れる潮を見つければ、魚も集まると考えられる。昼間、散策を兼ねて偵察に出かけ、いくつかのポイントをピックアップした。選んだのは見た目に平坦なテトラの上だが、これが後になって後悔することになる。
フカセ釣り釣果
グレ(メジナ):42㎝ 37㎝ メバル2
フカセ釣りの解説
潮の流れ・海の状況詳細
結論を先に述べれば、問題は場所選びにある。このエリアは海藻が豊富で、竿を出すとたちまち海藻に絡まり、釣りが成立しない状況だ。魚の反応はあるものの、海藻が邪魔をして、針がなかなかかからない。仕掛けを短くして、海藻の隙間を狙う以外に方法はない。沖目では波が高いのがわずかに見えるが、こちらのテトラ付近は一見すると穏やかに見える。しかし、海藻の割れ目を抜けると、潮がしっかり流れていることがわかる。潮は沖に向かって流れており、50m先からは潮流が速くなり、明確に沖に向かって流れている。
今回のフカセ釣り
いつも通り、水汲みバケツにエサをたっぷりと混ぜ、海に向かって4杯ばら撒いた後、ゆっくりと仕掛けの準備に取り掛かる。平坦なテトラ帯を選んだが、水汲みが面倒で、タモ掛けの方法にも悩む。地味に体力を消耗しながら、50cm程度の仕掛けを数回投げる中で、海藻に掛かることが多く、少し短めに調整してみた。そうすると、海藻の上を仕掛けが流れていく感じがする。月明かりの下で、なんとなく海の様子を掴む。
30m沖に遠投し、しばらくするとウキがゆっくり沈み始める。ラインを張り、アタリを感じると、ゆっくりと合わせて、竿が大きく曲がり、糸が限界点に達した。そこで、レバーブレーキを開放し、20mほど沖に走らせた後、スピードが落ちた瞬間に竿を返し、リールを巻いた。その時、針が外れてしまった。信じがたいが、魚が根に口を擦り付け針を外す時がよくあり、完全に魚の方が一枚上手である。
潮の流れを矢印で示している。手前に潮が合流する箇所を見つけ、そこから沖へ払い出しているのを確認した。その近辺にコマセを撒き、周辺を探ったものの、海藻が邪魔をして仕掛けがなかなか馴染まない。テクニック云々よりも場所選びに失敗したようだ。
時折アタリはあるものの、針に掛かるまでには至らない。間違いなくメジナだが、エサを咥えてはオキアミの頭の美味しい部分だけを吸い取り吐き出しているようだった。これは明確なアタリというよりは静かなアタリだ。
この状況は、魚との知恵比べと言える。エサの付け方や仕掛けの微調整を繰り返し、潮の壁に入ったら、ゆっくりとランダムにエサを誘った。30m沖でアタリを感じ、ゆっくりとテンションを掛けてみると、竿がしなった。しかし、レバーブレーキを使うほどの大きさではなかった。他の魚が逃げないように手早く手前に寄せたが、テトラ帯が複雑でタモ掛けに苦労した。ようやく手にしたグレは42cm。お腹がパンパンでずっしりと重かった。一匹目はいつでも嬉しい瞬間だ。
2匹目以降、難易度が上がり予想以上に熱を帯びてくる。魚たちは学習能力に長けているから、簡単には口を使わない、もしくはホバリングして針だけを吐き出しているようだ。潮位が下がって来ると、仕掛けの調整が急務となる。ハリスを短く、時には逆に長くし、そしてガン玉の位置を変えるなど、釣り手の技が試される。
アタリはあっても、しっかりと捉えられずにいるが、場を落ち着かせた一投目で、ついに足元近くで魚がヒットする。しかし、魚の動きは鈍い。その重さの正体は、36cmのメジナが海藻が大量に絡まっていたからだ。まるで根の中での戦いのよう。その後、下げ潮後半で、根魚をさらに2尾手にし、この日の釣行は幕を閉じる。場所選びには失敗したものの、失敗は次への弾み。今後の釣りに生かしていく。
釣行データ
日時 | 2024.3.15 |
場所 | 大沢港周辺 |
潮回り 中潮 | |
天候 波/風 | 晴れ 西3.0m/波0.9m |
水温(前日差) | 17.5℃ |
海の状況と予測 | 波風ともに穏やか予報 |
フカセタックル
ロッド | シマノ16BBXスペシャル MZⅡ1.5-500/550 |
リール | 15BBXテクニウム C3000DXG |
ライン | ナイロン 3号 |
ハリス | ナイロン 2.5号 |
針 | グレ5号 6号 |
コマセ | オキアミ3kg×2ブロック V9-1袋 |