フカセ釣り外房勝浦周辺~寒グレ乗っ込みのはじまり~
2024年3月8日の朝、日本列島を覆う寒波が挑戦の幕開けとなった。千葉県のある地域では朝方には雪が積もり、一時は外出を躊躇させるような景色であったが、午前中には天候が回復し、釣りへの期待が高まる。不安定な低気圧前線が計画に影を落としながらも、最終的には釣りに適した予報が出ている。風はほとんどないが、東からのうねりが海を荒れさせ、まさに釣り人が求めるスリリングな条件が整った。
この特別な時期にのみ狙える寒グレを目指し、50cmオーバーの大物を手にするためには、干潮前後の短い時間窓が勝負の鍵を握る。冒険と発見に満ちたこの磯釣りは、ただの趣味を超え、自然の中での真剣勝負へと誘う。アングラーなら誰もが夢見る、大物との遭遇のチャンスがここにはある。海の荒波を前に立ち、リールを握りしめるその瞬間は、まさに忘れがたい瞬間となるだろう。
釣りを通じて自然と対話し、釣果への期待を高めながら、日々の生活に新たな活力を求める人々にとって、この記事が次の釣行への誘いとなれば幸いである。
フカセ釣り釣果
グレ(メジナ):38㎝ 36㎝
フカセ釣りの解説
潮の流れ・海の状況詳細
潮の流れと海の状況は釣りの醍醐味とも言える要素だ。うねりが干潮間際にもかかわらず足元まで波を打ち上げるほどに強く、サラシが広範囲にわたって形成される。この自然の力は、波が来るたびに釣り人に仕掛けの微妙なコントロールを要求する。
そして、上げ潮が始まると、波の力はさらに増し、コマセを半分以上残しているにも関わらず、撤退を余儀なくされる。
しかし、このような厳しい条件こそが、釣りの面白さを引き立てる。海の変わりやすい表情と戦いながら、目指す魚種を手にする瞬間は、何物にも代えがたい達成感を釣り人に与える。時には撤退を強いられるが、海との対話を楽しみ、自然のリズムに身を委ねることで、日常では味わえない深い満足感を得ることができる。
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フカセ釣りの仕掛け
今回のフカセ釣りのポイント
大きなサラシとうねりのタイミングを見計らって仕掛けを投入する。上層部の波は手前に来るが下潮は沖もしくは左側へ潮が流れている。その境目や潮の壁にコマセが集まり魚が喰ってくるであろう。最初に水くみバケツにコマセを混ぜあわせ4杯たっぷりと沖へ行く潮へバラ撒く。その後、ゆっくりと仕掛けを作ること30分、潮が効いているので魚も寄ってきているはず。
釣りの魅力は、その予測不可能性にある。比較的荒れたサラシの中でも、足元数メートル先で仕掛けをコントロールすることにより、仕掛けが潮の壁に自然と吸い込まれていく様は、まさに海との対話である。テンションを適度に保ちつつ、ラインをゆっくりと出していく。海の中を想像しながら、魚が居そうな箇所で止める、誘う、戻すをランダムに繰り返す。魚は根の近くに居ることが多いため、根掛かりもしばしばだ。しかし、この繰り返しを通じて経験を積むと、根掛かりの頻度は減っていく。
数投目にしてアタリがあると、リールを半回転させ訊いてみる。竿が急にしなり、ゴツゴツとした鈍い引きが足元付近で感じられる。根に入ったかと思いきや、魚の逃げる方向を一定にさせないように竿の角度を数秒ごとに変えながらリールを巻き続ける。しばらくすると魚は根から離れ、大きくないと判断し、強引に引き上げる。40センチに満たないメジナだが、その重量感は十分だ。その後、もう一匹を追加し、上げ潮を迎える。しかし、波とうねりが激しくなってきたため、納竿とする。
50オーバーのメジナを仕留めるためにはまだ何か足りない気がする。
釣行データ
日時 | 2024.3.8 |
場所 | 勝浦周辺の磯 |
潮回り | |
天候 風/波 | 曇り 北西3.4m / 東1.5m うねり |
水温(前日差) | 16℃ |
フカセタックル
ロッド | シマノ16BBXスペシャル MZⅡ1.5-500/550 |
リール | BB-X レマーレ 5000DHG |
ライン | ナイロン 3.0号 |
ハリス | ナイロン 2.5号 |
針 | グレ 6号 |
コマセ | オキアミ3kg×1ブロック V9-1袋 |