千葉勝浦で楽しむ冬のグレ釣り:意外なゲストにアジ登場!
小潮の夕方、寒空の下で「今日はどの釣り場へ?」と考えるその瞬間から、釣りという冒険は始まっている。千葉外房エリア、寒波を押しのけながらも穏やかな波に恵まれた日。勝浦の地磯へのアクセスが可能になる潮の流れを追い、新たな場所での釣りに胸を躍らせる。
重厚なタックルに一新し、大物狙いの心躍る挑戦。潮のゆっくりとした動きに合わせて、試行錯誤の釣りが始まる。この寒ささえも楽しみながら、勝浦の海がもたらす大物との出会いや、予想外のアジの釣果を楽しむ。さあ、冬の海の魅力を存分に味わうために、今すぐにでも海へと出かけよう!!
って・・・雪降る寒さなのに行く人は本当に釣りバカですよね。
釣行データ
日時 | 2024.2.3 16:00~19:00 |
場所 | 勝浦周辺の磯 |
潮回り 小潮 | |
天候 波/風 | 曇り 北0.4m |
水温(前日差) | 18℃(+0.5℃) |
フカセタックル
ロッド | ファイアブラッド オナガ WILD GAME 2.2-530 |
リール | BB-X ハイパーフォース |
ライン | ナイロン 3号 |
ハリス | ナイロン 2~4号 |
針 | グレ5号 6号 |
コマセ | オキアミ4kg×2ブロック V9 アジパワー 1袋 ずつ |
フカセ釣り釣果
口部メジナ:32㎝ 35㎝ 尾長メジナ:38㎝ アジ:8尾
海の状況と予測
波風はほとんどなく非常に静かだ。しかし、磯に出ると北風の強弱差が激しい。うねりはないようだ。夜の天気も大きく変わらない予報だ。
干潮は17:15で42cm、20:00までには50~60cmになるが、これが限界かもしれない。北風は0.4mと予報されているが、場所によっては瞬間的に強風になっている。
磯に出た直後から、北風の強風がしばらく続く。干潮から満潮に変わる時に潮が動き出し、魚が活発になるはずだが、初めての場所ではどうなるかわからない。
安全対策
30分に1回は大きい波が現れる。少しでも天候の変化があった場合は撤収が基本。数段高い岩場へ荷物を確保し足場が滑るので要注意ですね。
フカセ釣りの実釣解説
潮の流れ
明るいうちに十分な下見を行い、初めての磯釣りに挑むことが大切だ。潮の流れの特性は実際に仕掛けを使ってみないと理解できないが、下潮はおそらく風の逆方向に進んでいるだろう。特定の場所では強風が吹いている状況だ。北風は左から右へ向かうが、下潮は予想通りその逆だ。
しかし、上潮は風に流され、左から右へと非常に速く流れている。これでは釣果は期待薄で、高浮力のウキを使用しても仕掛けとエサが逆方向になるため、釣れる可能性は低い。
数十メートル先の岩盤の際で潮の壁を見つけ、小さなメジナを数匹釣ることができたが、満足のいく釣果は望めない。開始1時間で場所移動を決断することになる。
隣の岩へと短距離で場所を移動する。新たな場所はオープンスペースで小さなワンドが形成されており、下潮が沖に流れていると予測される。
仕掛けを入れてみると、潮の流れは複雑だが、概ね沖向きであることが分かる。水深は約8~12メートルで、タナ合わせが困難だ。房総地磯の浅場での釣りに慣れている私にとって、少し難易度が高いが、魚がいる場所の基本は「潮の壁」であることに変わりはない。
薄暗いうちに移動して、生え根の位置や地形をなんとなく把握できたのは釣りに集中する上で良かった。ようやく条件が整い、安堵感を感じる状況になった。しかし、そう簡単には魚は釣れない。
地磯フカセ釣りの仕掛け
フカセ釣りの仕掛け
タナやガン玉の位置を都度調整して、釣れる仕掛けを見つけ出す。大型メジナ狙いで深タナを攻めるが、初めに設定した3~4ヒロで潮の壁を狙っても仕掛けが上手く機能しない。仕掛けがS字状になり、魚のいる場所に届かない状態だ。潮流に仕掛けが合っていないと判断する。
次に、仕掛けを短くしウキを潮の壁に入れてサスペンドさせてみる。上潮の影響を極力なくし、魚がいる箇所を探り、且つアタリがはっきりと出る釣り方に変更する。
潮の状況
上潮は手前に流れ、下潮は沖へと流れている。波の影響で潮の壁が絶えず形成され、また消えていく。魚が多くいるエリアは、潮の壁が長く維持されるB地点かC地点である可能性が高いと推定する。
通常の方法で仕掛けを投入すると、上潮に流されて仕掛けが「S字」になる。
この状態では魚は釣れないどころかアタリも出ないでしょう。
次の手段として仕掛けを2.0~2.5ヒロに設定し、ウキを3B+α(高浮力)から3Bに変更する。ウキは底まで沈むわけではなく水中で浮遊し、波によって形成される「潮の壁」に仕掛けが自然と入り込む。仕掛けが吸い込まれるように入っていき、そこで誘ったり止めたりすると魚が食いつく。
重要なのは、大物がどこにいるかを見極めて攻めることだ。
ようやく仕掛けを合わせ込み、潮の壁を捉えきれたと思ったのは18時前。時間がない…。潮位が50㎝で撤退しなければならない状況だ。コマセを撒いてから1時間が経過し、目の前には魚がいるはずだ。 まず、目の前のサラシの奥に仕掛けを投入すると、潮が引いたタイミングで仕掛けが潮にウキと共に吸い込まれる。
1~2mほど仕掛けが入ったら、そこで停止する。停止しなくても水中で静止している状態だが、常にラインは張っておく必要がある。すると、「ゴツッ」という硬い当たりが!餌だけが取られる。餌であるオキアミの「頭」だけを食べているのだ。恐らく、オキアミの黒い目を狙って食べているのだろう。
2尾のオキアミを頭からハリに刺し、餌の付け方を変えてみることにする。 さらに、ハリスのガン玉を上にずらし、餌がより自然に漂うように微調整を行う。すると、潮の壁に入ってすぐに竿を引ったくるように魚がかかる。水深が浅いので、尾長グレかもしれない。予想通り、38㎝をゲットした。その後は足元を狙って、口太メジナを2匹追加した。
次に、約15mほど沖を狙い、底付近の潮の壁を攻めることにする。もちろん大型グレ狙い。
すると、ケミホタルが変な方向へ走り出す。決して合わせずに、ラインを張ったまま潮上に仕掛けを軽く引く。ブルブルという感触が手元に伝わってくるのだ。良型のアジだ。
メジナを狙っていたが、同じ水深でアジが喰いつく。とにかく釣れるだけ釣ろうと、一投一匹のペースで良型アジをゲットする。しばらくすると、当たりもなくなる。またアジは回遊してくるだろうが、終了時間が迫っている。 潮位が上がり足元まで来ている。まだ釣れそうだが、終了時刻を見誤るといつか痛い目に遭うだろう。
大型グレ狙いは不発に終わったが、良い釣果を得ることができて感謝している。 釣り場一帯は、「ハバノリ」と「アオサ」の香りが漂い、釣りの疲れを癒してくれる終わりとなった。